夏のしつらえ、 涼やかな茶器を探しに街歩き。

先日、熊本地方の梅雨入りが発表されました。

早々に雨の季節の到来、かと思いきや、

たまに照りつける陽射し、ぐんと濃くなってきた空の色…。

ひと足先に夏がきたような日もあったりして、

気まぐれなお天道さまに振り回されることも多いこの頃です。

曇りや雨のすっきりしないお天気が続く今こそ、

ささやかな楽しみを見つけに行きませんか。

今回、村田園が提案したいのは夏の「茶器」です。

 

 

眺めているだけで気持ちが涼やかになる器、

お客様をお呼びしたくなる器、

自分のための特別な一杯を淹れたくなる器…。

食卓を囲む時間がちょっと気持ちよくなりそうな、

“うつわ”を探しに出かけてみましょう!

 

 

 

夏には夏の心得を。手仕事の「茶器」をさがしに

「夏はいかにも涼しきように」。

千利休は、夏のお茶の心得を、この完結で美しい言葉として残しました。
季節は巡り、梅雨の季節へ。
本格的な夏の訪れはまだ先ですが、衣服の衣替えをするように、茶器も衣替えを。「夏のしつらえ」を始めるのにちょうど良い季節です。

たとえば雨が降った時、思わず雨宿りに立ち寄りたくなる。

そんなお店が多くある通りが、熊本市の上通りの並木坂です。規模は決して大きくはありませんが、気ままに歩いてみると、文房具店、傘屋、花屋、古書店、ワインショップ…、小さくて上質な「専門店」が林立していることに気付きます。
常にアップデートを続けてきたエネルギッシュな通りに対して、謙虚に佇んでいて、ついうっかり通りすぎてしまいそうになる器の専門店が「月まち」です。

 

月まち 熊本

「月まち」は、器の小さな専門店。日本各地の作家による手作りの器がそろいます

 

「月まち」は、「街のうつわ屋さん」としてさりげない存在感を感じさせてくれるお店。

扱っているのはすべて日本各地の作家による手作りの器です。

「たくさんの作家さんの器を取り扱っているわけではなく,

窯と自分の距離感が近い方を大切にしています」。

 

ほがらかに話してくれたのは、店主の平島美華さんです。

店を切り盛りする店主でありながら、主婦でもある平島さん自身が選ぶ器は、使いやすい、“日常のうつわ”にこだわっているのが特徴です。

そして全体的に、価格がお手頃なのがうれしいポイント。

 

「私は主婦ですので、“主婦目線”でセレクトした器が多いかもしれません。

大切にしているのは、日々の使いやすさ。
サイズ感をとっても、価格をとっても、“かゆいところに手が届く”ような器をご提案したいと思っているんです」。

 

平島美華

店主の平島美華さん。使いやすい、取り入れやすい、日常のうつわを提案してくれます

 

 

「夏はいかにも涼しきように」。目で舌で涼感をとりいれる

 

「夏のうつわ」と聞くと、まずガラスものを想像しがちですが、実は熊本の水の性質上、ガラスの器は水垢がつきやすいこと、それらをきれいに維持することが難しいことを平島さんがていねいに教えてくれました。

 

ただでさえ使用頻度が少ないものですから、

「ガラスは取り扱いが難しそう…」

そんな風に思っている方も多いかもしれませんね。

 

「単純に色味で青色やグリーンのものを選んだり、

うつくしい青白磁のものを食卓に取り入れると、

夏の食卓に映えてくれますね」。

 

たとえば、そばちょこを茶器として利用したり、酒器で使われやすい“片口”に氷たっぷりの冷茶を入れ、おもてなしの場面で重宝したり。

大切なのは、型にはまらない、自由な器の使い方。

今回平島さんが提案してくれた夏の茶器は、心くばりや演出の工夫で、五感で涼を体感できるものばかりでした。
「何といっても、暑い日にいただく冷茶のおいしさは格別。背伸びをしなくても気軽に生活に取り入れられる、いい茶器を見つけにきてください」。

 

 

続いて、平島さんが『村田園』のために選んでくれた器をご紹介します。

推薦コメントもぜひご参考に!

 

そばちょこ

 

▲梅山窯の蕎麦猪口 1,200円(税込)  山中塗 根来銘々皿  2,600円(税込)

「そばちょこを茶器に使ってみました。
器に“こう使わねばならない”というルールはありません。大胆な柄とブルーの色使いが夏らしくてすてきです」

 

菊皿

 

▲滝室窯の菊皿 2,000円(税別)※左奥, 菊皿(小)1,500円(税別)※手前, 菊杯 1,800円(税別)※右奥

「少し青みがかった青白磁がとても涼しげ。一見シンプルに見えるのですが、食卓にあるとぐっと映えるシリーズです」

 

瑠璃 皿

 

▲瑠璃釉花文杯 1,500円(税別)※左奥, 瑠璃釉星形小皿 1,800円(税別)※手前, 瑠璃釉花形皿 2,500円(税別)※右奥

「石田さんの丁寧なしごとぶりを感じられるかっこいい器です。
手仕事からうまれるこだわりの茶器でお茶を楽しめば、いっそうお茶時間が楽しくなります」

 

湯のみ

▲山中窯の菱文面取片口鉢 2,300円(税込)※右, 蛸唐草文湯呑 2,000円(税込)※左

「片口はぽってりとした丸みが手になじみ、湯のみは、古典柄の蛸唐草に職人の腕が感じられます。お客様のまえでお茶を注いであげたりすると、夏らしいおもてなしが感じられていいですね」

 

 

▲萩見窯の粉引汲み出し 1,000円(税別)

「自分用に持っておきたい器のひとつ。お茶を注いだ時の、器の内側の色合いの美しさにも注目してみてください!」
※入荷のタイミングにより、商品がないものもありますので店頭にてお問い合わせください。

 

【取材協力:「月まち」(熊本市中央区上通町)】